心の中で王を呪ってはならない。
コヘレトの言葉10.20
寝室で富める者を呪ってはならない。
空の鳥がその声を運び
翼を持つものがその言葉を知らせてしまう。
インテグラル理論では個人が成長する上で柱となる4つのコア・モジュールを定めており、ボディ・モジュール、マインド・モジュール、スピリット・モジュール、シャドー・モジュールがある。この見方は組織を構築する上でも有効であり、分業体制を理想と考える事もできる。
精神世界の住人が軽視しがちではあるが、私が個人的に一番重要であると考えているマインド・モジュールは理論の整理を受け持っているわけだが、組織の構成員の持ち寄る思想を上手く纏め上げる事が使命であって「科学的な正答」を追求する事が求められているわけではない。
科学を無視可能な水準の習熟度の達成は難しいので、現実的には既存の科学理論の中からどの主張を取捨選択するかという話になってくるが、超自然を操作できるほどの能力者がゴロゴロいるくらいであれば何でもありで好きな理論を好きなように展開していけるので充実はする。
個人の成長の観点からはボディ・モジュールでは筋トレとか有酸素運動とか身体を鍛える事に割と重点が置かれており、微細身や元因身の訓練も一応あって上手く操作できるなら超自然レベルで素晴らしい事だが、どちらかというと重要なのはどの程度の権力を保持しているかだ。
精神世界の人達はごく一部の例外を除いてスピリット・モジュールの部分だけを実践しており、特に二人称のスピリチュアリティを重視している。高次の存在と繋がるという建前ではあるんだが、実際は同じ人間から心霊的な作法で指示を受けて奉仕するあまり楽しくない役割だ。
シャドー・モジュールについてはそもそもコア・モジュールとして扱うべきかどうか微妙で、魂モジュールを代わりに入れれば良いんじゃないかと思っているんだが、ともかくこのモジュールは表向きは影の克服だが、実際の業務は邪魔者の排除で暗部のような扱いになるだろう。
以上、ざっとだがインテグラル理論を基にした精神世界的な組織を構築する上でどのような考え方を持って臨めば良いかについて概観した。或いは、スピリチュアリティを伴った宗教団体の構築指南になってしまっただろうか。小規模であれば何となくの感覚で何とかなるからね。