NHK
『寄生虫が原因で失明などが引き起こされる感染症の特効薬「イベルメクチン」について、新型コロナ患者に投与しても効果がみられなかったとする結果を、治験を進めていた北里大学病院などのグループが発表しました。治験は北里大学病院などのグループが行い、今月22日、海外の医学雑誌に結果をまとめた論文を発表しました。
それによりますと、治験は2020年8月からおととし10月まで新型コロナに感染した20歳以上の中等症までの患者248人を対象に行われ、イベルメクチンを1回服用するグループと偽の薬を服用するグループに分けて、患者も医師もどちらが投与されているか分からない方法でPCR検査で陰性となるまでの期間を比較しました。
その結果、いずれのグループでも14日前後で陰性となり、陰性となるまでの時間に差はなく、イベルメクチンの投与で時間を短縮する効果はなかったと結論づけています。
イベルメクチンは、ノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授の研究を元に開発された、寄生虫によって失明やリンパ管の腫れが引き起こされる病気の特効薬で、新型コロナへの効果があるか各国で研究が進められましたが、去年9月、製薬会社の「興和」も新型コロナ患者に投与しても、有効性がみられなかったとする治験の結果を発表していました。』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230524/k10014077561000.html
元論文
『今回の研究では、プラセボと比較して、単回用量のイベルメクチン治療は忍容性が高いものの、軽度から中等度の新型コロナウイルス感染症患者のRT-PCR検査が陰性になるまでの時間の短縮にはつながらなかったことが示された。』
Google翻訳《https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmed.2023.1139046/full》
長尾さんの肝入りのイベルメクチンだが、開発元の北里大によると少なくとも低用量では軽度から中等度のコロナ罹患者がPCR陰性になるまでの時間が短縮されなかったらしい。ただ、効果の検証を陰性になるまでの時間で判断するのが良い方法なのかどうかは分からない。
一方で、200μg/kgの標準用量で何らかの副作用が生じる可能性も皆無だという事で、要するに可もなく不可もないという話らしい。彼は、新型コロナをはじめとしてなぜか色々な病気に効く魔法の薬のように触れ回っていて、なんとなく不思議な印象はずっと持っていた。
私はイベルメクチンについては作用機序が不明瞭な点があるので特に勧める事も反対する事も無かったわけだが、ワクチンの有害性を認める論文やファイザーの開示資料などは国内外問わず既に広く出回っており、イベルメクチンの是非が彼の主張の根幹を揺るがしはしない。