二〇の原則
1.一つの全体としてのリアリティを構成するものは、モノでもプロセスでもなく、ホロンである(ホロンとは、他の全体の一部である全体。たとえば、全体の原子は、分子の一部であり、分子は全体の細胞の一部であり、細胞は全体の有機体の一部である)
2.ホロンは四つの基本能力を持っている。a.自己保存(agency)、b.自己適応(communion)、c.自己超越(eros)、およびd.自己分解(thanatos)の力である。
3.ホロンは発生(emerge)する。
4.ホロンはホロン階層的に発生する。
5.発生するホロンは先行するホロンを超越し、包括する。
6.低位のホロンは高位のホロンの可能性を定め、高位のホロンは低位のホロンの確率性を定める。
7.階層が包含するレベルの数が、その階層が「浅い」か「深い」かを決定する。そして所与のレベルにおけるホロンの数を幅(span)という。
8.連続的に発生する進化の各レベルは、より深い深度(depth)とより狭い幅をつくりだす。
9.どのレベルのホロンを消去しても、それより上のホロンはすべて消去され、それより下のホロンは消去されない。
10.ホロン階層は共進化(co-evolve)する。
11.ミクロは、深度のあらゆるレベルでマクロと相関的な交換を行う。
12.進化は方向を持つ。
a.複雑性が増大する。
b.差異化または統合が増大する。
c.組織化や組織構造が増大する。
d.相対的な自律性が増大する。
e.目的性(telos=終極)が増大する。
インテグラル理論入門Ⅱp.39,40
インテグラル理論の存在論を扱ったパートだ。スピリチュアルでは、波動が高いとか低いとか、あらゆる存在は波動であるって言われる。ここではモノとプロセスの対比が、粒子と波動の対比に対応しているような印象だが、粒子でもあり波動でもある量子的な新境地のように映らなくもない。この1つ目の原則で既に理解が追いつかず、とても難しい。