反知性主義は、思想に対して無条件の敵意をいだく人びとによって創作されたものではない。まったく逆である。教育ある者にとって、もっとも有効な敵は中途半端な教育を受けた者であるのと同様に、指折りの反知性主義者は通常、思想に深くかかわっている人びとであり、それもしばしば、陳腐な思想や認知されない思想にとり憑かれている。反知性主義に陥る危険のない知識人はほとんどいない。一方、ひたむきな知的情熱に欠ける反知識人もほとんどいない。
リチャード・ホーフスタッター『アメリカの反知性主義』
スピリチュアルって、反科学とまではいかなくても、自分の感覚や感情を大事にして論理や観察を放棄する事が多いので、一旦合わないっていう感じを与えてしまうと、全く話が通じなくなる印象がある。
無知は知識の欠如ではなく、知識の飽和によって新しい考えを受け入れられなくなってしまった状態の事を指すらしい。筋金入りのカリスマっぽいスピの人は皆、自分の超感覚的な経験や苦労体験に基づいた世界観がしっかり完成しているので、まるで全知全能の神みたいに自信と確信を持った語りを行う。
私はスピの人と本格的に議論を戦わせた経験は無いんだが、既に完成している人は新しい物の見方や考え方を受け入れる事は無いのかもしれない。聞いていて楽しい内容なら良いんだが、不快感を与えてしまうような内容だと尚更まずい事になる。
他人事ではないかもしれない。