
ADE現象。 (a)SARS-CoV 2による従来の感染メカニズムは、そのSタンパク質が細胞受容体ACE2に結合することで構成されています。 SARS-CoV-2ウイルスが受容体に結合した後、ウイルスエンベロープと細胞膜との融合に必要なSタンパク質のコンフォメーション変化が起こり、その後のエンドサイトーシスが起こります。 その後、SARS-CoV-2はその遺伝物質を宿主細胞に放出します。 次に、ウイルスゲノムのRNAは、小胞体とゴルジ体でのウイルスのその後の集合に必要なタンパク質に翻訳されます。 これらのビジョンは、エキソサイトーシスによって細胞外の小胞を介して輸送されます。 ADE現象は、感染の強化によるADEと免疫活性化の強化によるADEの2つの異なるメカニズムに分類できます。 (b)感染の増加によるADEでは、非中和または準中和の性質の抗体がFcγRIIaを介したエンドサイトーシスを介してウイルス感染を引き起こし、より重症の疾患表現型をもたらします。 (c)強化された免疫活性化を介したADEでは、非中和抗体は気道組織内のウイルス抗原と免疫複合体を形成し、炎症性サイトカインの分泌、免疫細胞の動員、および肺組織内の補体カスケードの活性化をもたらします。
Google翻訳〔https://www.ncbi.nlm.nih.gov/labs/pmc/articles/PMC8512237/〕
ADE(抗体依存性感染増強)は、ワクチンの接種でも起こるがウイルスの自然感染でも起こるらしい。
ワクチンは、スパイクタンパク質のみに対する抗体を産生し、一方、ウイルスは全体の抗体を産生する。
従って、基本的にはワクチン接種であっても自然感染であっても、ADEが起こるリスクはあるわけだ。
確かに、スパイクタンパク質はウイルス断片なので、感染増強を起こさない意味でも、弱毒化すべきだ。
或いは、スパイクタンパク質のRBD領域のみに標的を絞れば、感染増強抗体の産生を極力抑えられる。
だが、ワクチンの共通課題のADEだけで、リスクがベネフィットを上回るとは言えないのではないか。